「HEIF(ヒーフ)」のブラウザやPhotoshop等の対応状況は?
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- 投稿者:WEB上手 | 2018年8月19日
この記事を簡単に書くと…
- HEIFはJPEGよりも綺麗な画質で容量も小さくできる次世代のファイル形式
- iOS11からHEIFに対応しており、iPhone 7以降のカメラの保存形式はHEIF
- ブラウザやPhotoshopではライセンス料の問題から、なかなか普及せず
Windows 10やAndroid 9(Pie)も、いよいよ「HEIF(ヒーフ)」に対応しますね。iOS 11では既に「HEIF」に対応している為、今後、ライセンス次第にはなりますが、普及が加速することが予測されます。
一気にJPEGからHEIFに置き換わることはないとは思いますが、少しずつ置き換わっていくことも考えられます。そこで、ブラウザやPhotoshopなどの画像編集ソフトのHEIFの対応状況を調べてみました。
目次
「HEIF(ヒーフ)」とは
HEIFとは「High Efficiency Image File」の略で、直訳すれば「高効率画像ファイル」になります。その名の通り、効率よく圧縮することで、高画質のまま画像の容量を小さくできる画像形式になります。その為、今後JPEGに代わって普及するかもしれない、とも言われています。
実際に私もHEIFとJPEGの写真の画質の違いを見比べてみましたが、同じサイズの写真でもHEIFの方が輪郭が滑らかに表現されていました。JPEG独特の、輪郭の(モザイクのような)パキパキとした感じがなくなっています。かといって、ぼやけているわけでもないのがすごいところでした。
このように写真を高画質のまま圧縮することができるので、今までのJPEGで保存するよりも、容量が半分近くになるのが特長です。iPhone 7やiPhone Xでは、すでにカメラで撮影した写真はHEIF(拡張子はHEIC)で保存されている為、今までよりもファイル容量が小さくなっています。
・HEIFの画質の比較(Nokia 公式サイト)
http://nokiatech.github.io/heif/comparison.html
iPhone 7以降のカメラで撮影される写真の形式はHEIF
このように今後発売される最新のiPhoneでは、写真の保存形式はHEIF(HEIC)に置き換わっていくかと思われます。ちなみに、他のHEIFに対応していないiPhoneやAndroidスマホ、パソコンなどに写真を転送する際には、自動でJPEG形式に変換されて写真は保存されるようになっています。
初めから今までのJPEG形式で保存するには、カメラの設定を変更する必要があります。iPhoneの「設定」から「カメラ」をタップします。「フォーマット」の項目をタップし、「互換性優先」をタップすることで、カメラで撮影する写真は今までの標準のJPEG形式で保存されるようになります。
HEIFのブラウザの対応状況
このようにHEIFで保存することで、写真のファイルサイズを小さくすることができます。そうなると、まさにWEB(ホームページ)には最適な写真の形式になりますよね。ということで、WEBを閲覧するためのブラウザのHEIFの対応状況はどうなっているのでしょうか。
(2020年9月12日更新)
この記事を書いてから2年が経過したのですが、相変わらずブラウザではHEIFは非対応の状態です。やはりライセンス料の高さが問題になっているのでしょうか。。。 一方、Googleの開発しているWebPは、Safari も2020年の秋から対応されることになり、IE11以外の主要なブラウザで使えるようになります。こうなると、次世代の画像フォーマットはWebPが優勢ですね。
>> PhotoshopでWebP形式の画像を扱えるようにする手順
Safari 「×」(2020年9月12日 現在)
iPhoneがiOS 11からHEIFに対応しているということで、iPhoneで使われているブラウザの「Safari」では対応している。。。と思ったら、まだ未対応でした
Google Chrome 「×」(2020年9月12日 現在)
それでは、Android 9からHEIFに対応するということで「Google Chrome」はどうでしょうか。調べたところAndroid 9に搭載されている「Google Chrome」でのHEIFの対応状況は不明(未対応)でした。分かり次第、このページで掲載するようにいたします。
Edge 「×」(2020年9月12日 現在)
次は、Windows 10の「Edge」はどうでしょうか。
Windows 10でもHEIFがサポートされるということもあって「Edge」でのHEIFの対応が気になるところですが、そちらもまだ不明(未対応)な状態でした。
Firefox、Opera 「×」(2020年9月12日 現在)
そして、FirefoxやOperaも、まだ未対応のようですね。。。
こうしてブラウザでの対応状況は全滅ということになりました。まだまだHEIFのWEBでの普及の道のりは遠いですね。
Photoshop CCではHEIFに対応(Mac版のみ?)
写真の編集ソフトで有名なAdobe Photoshopでは、2018年10月にリリースされた、最新のPhotoshop CC(バージョン 19.x)でHEIFに対応しています。
・Photoshop 新機能(Adobe 公式サイト)
https://www.adobe.com/jp/products/photoshop/features.html
ただ、Windows版のPhotoshop CCでは、(HEVCの)ライセンス料の高さからHEIFには対応していない、という記事を発見いたしました。
・Photoshop CC 2018がリリースされた(記憶は人なり)
https://wave.hatenablog.com/entry/2017/10/21/081500
私はPhotoshop CS4を利用している為、実際には試せていないのですが、そのうち機会があれば、体験版などで試してみたいと思います。
まとめ
Photoshopでも問題になっていましたが、拡張子がHEICの画像はHEVCでエンコードされています。このHEVCのライセンス料の高さの問題によって「なかなかHEICが普及しない」ということもあるようです。iOSやAndroid、Windowsなどの主要なOSでHEIFがサポートされるということで、今後のWEBへの普及の動向もきになりますね。
・HEIF(Nokia 公式サイト)
http://nokiatech.github.io/heif/
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